コラム

2017.02.12

足のツーンという臭いはどこからくるのか?

 足の臭いというのは本人には慣れ親しんだもので、嗅ぐとかえってリラックスできるという妙な嗜好の人もいる。

しかし、他人の臭いを嗅いだときは拷問並みの苦痛である。大事なお得意さまを連れて入った飲食店で、カウンターやテーブルの席に開きがなく、座敷席しかなかったりすると、商談の成功・不成功にかかわる重大問題になりかねない(?)。また、長距離の列車の座席で、向かいや横に座った人が靴を脱いだりすると、これもキツイことがある。まったく知らない人に向かって「臭いから靴を履いてください!」とは、ちょっといいづらい。だからといって、せっかく座った席を立つこともできないから、ひたすらその臭いに耐えるしかないのだ。

足が臭うのは、臭いのもととなる細菌が靴の中で繁殖するからだ。
そんな細菌がなぜ靴の中で繁殖するかというと、足にたくさんの汗をかくからだ。もともと足の裏の汗は、興奮することで分泌される、いわゆる「精神的発汗」というものだ。ちなみに、人間と違ってイヌやネコなどは足の裏にしか汗をかかないことをご存知の方も多いだろう。これは、獲物を追うときなどに、皮膚を適度に濡らすことで滑りどめとして、より的確に行動できるようにするためのシステムだ。ネコの足の裏の汗を出なくすると、木にも登れないという話もある。

人の足にも汗腺は集中している。しかも、日中は足をスッポリおおっている靴を履いているから、蒸し暑い時期には精神的発汗と関係なく1時間に10~20ml以上もの汗をかくという。適度に湿気があって、しかも密閉された温かい靴の中は、ブドウ球菌や白癬菌など、臭いのもとになる細菌が大繁殖するのに格好の場所というわけだ。
そして、その結果 プ~ンという香ばしい臭いが漂うことになる。

足の臭いを減らすには、細菌が繁殖しにくいように靴の内部を乾燥させることと清潔が第一。不潔な靴下には皮膚のカスやバクテリアが付着していたりして、湿った汗と反応して臭いを発したりもする。靴下はこまめに替えること。それに入浴しない日でも、足だけはしっかり洗いたい。外出から帰ったときには、乾いたタオルで指の間を拭くだけでも効果はある。

足にぴったり合っている靴を履くことも大切だ。
サイズが微妙にでも合っていない靴を履いていると、知らない間にそれがストレスになる。その緊張や興奮などの神経作用によって分泌されるアポクリン腺からの汗が足の裏にジンワリ出てくるのだ。アポクリン腺から出る汗は、タンパク質や炭水化物、アンモニア、脂分などさまざまな成分を含んでいて、この汗が臭いのもととなることもある。
つまり、足や靴、靴下などを清潔にすることに加えて、足に負担をかけない靴、通 気性や吸排湿性に配慮された靴を選ぶことも必要というわけだ。素材でいうと、足のサイズに合わせて微妙に伸び縮みする、天然皮革の靴がベストの選択だろう。また時には、靴を日光に当てて殺菌をするのも効果的だ。

臭いを吸収する中敷きなども、衛生的に保つようにすれば一定の効き目がある。

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