コラム

2017.02.12

誰もが気になる口臭!その臭いの原因は?

 液体タイプの口臭の消臭剤はいろいろと発売されていて、デートの前や食事の後に愛用する人も増えているようだ。しかし、生理的口臭といって健康な人にも口臭はあるもの。

とくに、起きてすぐの時間帯は生理的口臭が強くなる。眠っている間は唾液の分泌が少なくなるので、細菌が繁殖して食べカスの分解や発酵が進む。そのために起き抜けは口臭が強いのだ。また、食後二、三時間たつと、食物が胃の中で消化され、その臭いが胃から逆流して吐く息と一緒になるため口臭が強くなる。こういう生理的口臭は誰にでもあるのだし、歯磨きで口の中をきれいにしていればある程度防ぐことができる。

口臭のいちばん大きな原因は、口の中の不衛生だ。
食べカスや歯垢がたまって臭いの元凶になっていることが多い。こういう臭いを防ぐには、やはり歯磨きが基本。つまり、生理的な口臭も含めて健康な人の口臭は、歯磨きさえちゃんとしていれば、そう気にするほどひどくなることはないのだ。
ところが、口臭を訴えて病院に来る患者さんは、ふつうの人以上に口の中がきれいな人が多いそうだ。
そういう人が、朝起きると口臭で部屋まで臭いとか、向かい側のホームの人が口にハンカチを当てていたのは、私の口臭がひどかったからだ、などと訴える。じつは、これは「自臭症」といって、心の病気のひとつ。他人にはちっとも臭わないのに、本人だけが自分を臭いと思い込む。最近、とくに若い女性に多い病気だ。清潔こそ美徳と強調しすぎる最近の風潮も、こういう心の病気に加担しているかもしれない。

気をつけなければいけないのは、病気が原因の口臭だ。
よく知られているのは、歯槽膿漏などの口の中の炎症や胃腸の病気で起こるものだ。歯槽膿漏や歯肉炎、口内炎など口の中に炎症があると、膿や口腔の皮膚の残骸が発酵して、独特の臭いを発生するようになる。慢性副鼻腔炎(蓄膿症)や扁桃腺炎などののどや鼻の病気、気管支炎など呼吸器の病気でも、同じようなしくみで口臭につながることがある。

胃腸の病気による口臭も多い。ただし、胃腸の中の臭いが食道を逆流して直接口臭になるわけではない。胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの胃腸の病気があると、消化不良になって食べたものが発酵し、その臭い物質が腸から吸収される。それが、血液をめぐって肺から悪臭として排泄され、口臭になると考えられている。臭いはカラダをぐるりと循環するのだ。

口臭は、歯槽膿漏や胃腸の病気のほかにも、肝臓や腎臓の働きが低下したり、糖尿病でも起きることがある。肝臓は人体の化学工場だ。ここで、多くの物質が代謝されているが、肝臓の働きが低下すると、アセトン臭やソルカブトン臭が分解されなくなり、口臭になる。腎臓の場合は、アンモニア臭い口臭になる。腎臓の働きが低下すると、血液中の尿素が増えて口臭に現れるからだ。糖尿病の場合は、唾液の分泌低下が臭いのもと。その結果 、朝起きたときと同じように口の中の雑菌が増えて口臭の原因になる。これらはいずれも、とくに成人男性に多い生活習慣病といわれる。

きちんと歯磨きをしている中高年の男性で、人から口臭がキツイといわれる場合、こんな病気が進んでいることもあるから気をつけたい。

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